ポマードとワックスの違いとは?固まる仕組みと選び方 - Vol.4
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結論:仕上がりの「方向性」が違う
「セット力が強いほうが良い」「新しいほうが良い」といった単純な優劣ではありません。七三分けやオールバックのように"きっちり"まとめたいならポマード、無造作な毛束や動きを楽しみたいならワックス——という住み分けが、いちばん失敗しない考え方です。
質感・ツヤの違い
ポマード=ツヤ・濡れ感が得意
ポマードはツヤのある仕上がりを得意とし、七三・オールバック・スリックバックといった光沢のあるクラシックなスタイルに向きます。コームがすっと通り、面をきれいにそろえてタイトにまとめやすいのが特徴です(水性ポマードは処方によってマット寄りに仕上がるものもあります)。
ワックス=マット・動きが得意
ワックスはツヤを抑えたマット〜セミマットな質感で、毛束を分けたり、毛先に動きや束感を出したりするのが得意。指先でつまんでニュアンスをつくる、無造作でカジュアルなショート〜ミディアムのスタイルと相性が良いタイプです。
ポマードとワックスの違い【比較表】
| 項目 | ポマード | ヘアワックス |
|---|---|---|
| 仕上がりの質感 | ツヤ〜濡れ感(水性はマット寄りもあり) | マット〜セミマット |
| 得意なスタイル | 七三・オールバック・スリックバックなど端正にまとめる | 毛束・動き・無造作なショート〜ミディアム |
| セット力 | 中〜強 | 弱〜中 |
| コームの通り | 通りやすく面をタイトにそろえられる | 指使いで束感をつくるのが中心 |
| 直しやすさ | 乾いても整え直せる(水性は水を足して再度なじませる) | 固まりすぎず手直ししやすい |
| 落としやすさ | 水性は水で流しやすい/油性はシャンプーを数回要することも | 製品による(油分の多いタイプは落ちにくいことも) |
ヘアワックスの起源と広まり — 世界と日本
ワックス(蜜蝋などのロウ)は古くから整髪に使われた素材で、20世紀初頭の初期のヘアジェルにも“増粘剤”として配合されていました。ツヤを抑えてマットに動かす独立したスタイリング剤として広まったのは、比較的近年のことです。
日本では1996年発売の「ジェレイド デザインワックス」がメンズワックスの草分けとされます。1990年代後半のカリスマ美容師ブームで“毛束をねじって動かす”スタイルとともに一気に普及。マンダム「ギャツビー ムービングラバー」(2006年)が象徴的存在です。
いまの立ち位置:日本の男性用スタイリング剤でワックスは主流の一角。ムービングラバーは長年「男性用ヘアワックス売上No.1シリーズ」(マンダム公表)とされ、マット系の定番として定着しています。
どちらを選べばいい?
- ツヤ・濡れ感のある仕上がり
- 七三・オールバック・スリックバック
- 面をきれいにまとめたい
- バーバー風のクラシックな雰囲気
O'Douds スタンダードポマード→
- マットで無造作な質感
- 毛先の動き・束感
- ショート〜ミディアム
- カジュアルに仕上げたい
JS Sloane マットクリーム→


スタイル別・ポマードとワックスの使い分け
「仕上げたいスタイル」から逆算すると、選ぶべきはどちらかが見えてきます。
七三・オールバック・スリックバック → ポマード
面をタイトにそろえてツヤを出すスタイルは、コームが通りツヤの出るポマードの独壇場。きっちり感が出ます。
無造作ショート・毛先の動き → ワックス
マットに散らして束感を出すなら、ツヤを抑えて動かせるワックスが得意。カジュアルな質感に。
パーマ・くせ毛を活かす → 目的しだい
動きを強調したいならワックス、まとまりとツヤを足したいならポマードを少量。狙う印象で使い分けます。
ワックス派がポマードを試すなら
いつもワックス、という人がポマードに踏み出すときの2つのコツ。
まずは"ナチュラル系"から
いきなりハイシャイン・強固定だと別世界に感じることも。ツヤ控えめのクリーム系やマット寄りの水性から試すと、ワックスの感覚に近く移行しやすいです。
"混ぜる"より"使い分け"
ワックスとポマードを混ぜる人もいますが、質感が読みにくくなりがち。まずはその日の仕上がりで単体を使い分けるのがおすすめです。
ワックスからの乗り換え ― 2ステップで選ぶ
いきなり質感を変えず、STEP 1「今のワックスに近い一本」から。慣れてきたら、STEP 2「ワックスにはないツヤ」を足すのが乗り換えの醍醐味です。どちらも水性で、水で洗い流せます。
STEP 1 | まず“今のワックスに近い”一本(マット・束感)
カオリン・ベントナイト配合のクレイ系は、ワックスに最も近い質感。マットで束感・動きが出しやすく、違和感なく移れます。
FIRSTHAND クレイポマードカオリン(粘土)配合のマットな質感。束感と動きが出しやすく、ワックスにいちばん近い一本。米GQ誌でも取り上げられた定番。→
FIRSTHAND テクスチャライジングペースト軽いテクスチャーと毛流れをつくりやすいマット系。無造作な動きを出したいときに。→
O'Douds マットペースト植物由来のワックスとカオリンで、ナチュラルなマット仕上げ。ツヤを抑えたい人に。→
Bonafide マットペーストツヤを抑えたマットな水性タイプ。カジュアルに崩したいスタイルへ。→
JS Sloane マットクレイポマードベントナイト(粘土)配合で、しっかりマット。束感を活かした無造作スタイルに。→
STEP 2 | “ワックスにはないツヤ”を足す
慣れてきたら、ワックスでは出せない濡れ感のあるツヤを。同じ水性なので、その日のうちに洗い流せます。
Bonafide スーパーホールドツヤと固定の効いた水性グリース。面をきっちりまとめるスタイルに。→
JS Sloane スーペリアホールドクラシックなツヤ感を水性で再現。七三・オールバックをまとめたい人へ。→
よくある質問
KIOSQはGQ・各誌に掲載されています メディア掲載を見る →
参考:Wikipedia(Pomade)ほか整髪料の一般情報。本記事は整髪料の一般的な特徴・仕上がりの傾向をまとめたもので、効果には個人差・製品差があります。